あらすじ
靴職人を志す15歳の高校生タカオは、雨が降るといつも学校をさぼって公園で靴のスケッチに熱中していた。そんなある日、彼は27歳のユキノと出会い、雨の日だけの再会を繰り返しながらお互いに少しずつ打ち解けていく。タカオは心のよりどころを失ってしまったユキノのために、彼女がもっと歩きたくなるような靴を作ろうと決心する。
シネマトゥデイより
キャスト
【秋月孝雄】入野自由
【雪野由香里】花澤香菜
【孝雄の母】平野文
【孝雄の兄】前田剛
スタッフ
【監督・原作・脚本】新海誠
【キャラクターデザイン】土屋堅一
【音楽】柏大輔
【エンディングテーマ】大江千里(作詞・作曲),秦基博(歌)
感想
池に雨が降り注ぐ、ホンマに映画始まった最初の映像が美しい。
一瞬、「アニメ映画やったよな?」って疑うくらいに綺麗な描写です。
池や水溜りを、カメラでシャッターを切れば誰でも撮れますが、アニメはそこに何が写るのかを考えて描いていると思うと、凄いの一言です。
実際の水溜りも、地面がみえたり、何かが映ったりその時々によって違った見え方もしたりして、それは、その時の心境などによっても違うのかなと考えました。
そんな綺麗な世界のストーリーを、綴っていきます。
ネタバレ注意!!!
六月 出会い
「空の匂いを連れてきてくれる、雨は好きだ」
雨の日は、通学の電車で地下鉄には乗り換えをせずに、学校の1限目を休んで、公園のベンチで靴のデザインを考えるのが日課の高校生の孝雄。
ある日、いつもの公園に行くと、昼間っからビールとおつまみにチョコレートを食べる女性、雪野に出会う。
何処かで会ったことがあるか尋ねると、雪野は否定をし、
「雷神(なるかみ)の 少し響みて さし曇り 雨も降らぬか 君を留めむ」
と、万葉集の短歌を言い残して去っていく。
この日から、孝雄と雪野の交流が始まる。
孝雄は靴職人になる夢を語る。
七月 梅雨があける
雪野は、料理が得意な孝雄が作ってきてくれたお弁当のお礼にと、孝雄が欲しがっていた本をプレゼントする。
「オレ今、ちょうど靴を一足作ってるんですけど。誰のかはけめてないけど、、女性の靴です」
孝雄の言葉に、雪野は靴を脱いで足を伸ばす。
「私ね、うまく歩けなくなっちゃたの。」
そう打ち明ける雪野に、孝雄は靴を作り始める。
しかし、次第に雪野に会う口実の雨が降らなくなり、梅雨が明ける。
八月 決心
靴作りを学ぶための学費や、靴作りに必要な道具などを揃えるために、夏休みのほとんどをバイトしている。
夜は靴づくりに精をだし、
「雪野がたくさん歩きたくなるような靴を作ろうと、そう決めた。」
九月 別れ
学校の廊下で、雪野と出会い戸惑う孝雄。
3年女子の彼氏が、雪野に惚れていて、その逆恨みでクラス全員で雪野に嫌がらせをしていて、それが原因で学校に行けず、公園にいた事実を知る。
その主犯格の名前を友だちから聞き、復讐と言わんばかりに、頬を平手打ちをするが、周りにいた男子生徒に返り討ちに遭う。
待っても降らない雨に焦がれた孝雄は、雪野に会うために公園に向かう。
「雷神(なるかみ)の 少し響みて 降らずとも 我は留らむ 妹しと留めば」
最初に雪野が去り際に言った短歌の返し歌である。
「雨が降ったら、君はここに留まってくれるだろうか」
「雨なんか降らなくても、ここにいるよ」
と答えている短歌だ。
そして音楽と共にラストへ
この続きは映画を観てください(笑)
ストーリーよりも、描写が素晴らしい映画でした。
水溜りや池に落ちる雨粒や、傘や木々に落ちる雨粒。そのどれもが美しい世界です。
「どうせ人間なんて。皆どっかちょっとづつおかしいんだから。」
この、言の葉がちょっと響きました。
毎日ブログ更新 #12
評価
☆2.9/5
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