目次
あらすじ
鬼才・押井守が士郎正宗の同名コミックを映画化し、日本のみならず全米でも記録的なヒットを飛ばしたSFアニメーション。作画の素晴らしさやデジタルを駆使した画像の美しさはもちろん、押井監督独特のシュールかつ重層的な作品世界が秀逸。また監督自身がこだわり抜いた、リアリティ溢れるガン・アクションも見どころ。伊藤和典脚本、音楽に川井憲次。声の出演に田中敦子、大塚明夫、山寺宏一、家弓家正。西暦2029年。企業のネットが星を覆い、電子が駆けめぐる近未来。公安9課の草薙素子を隊長とする、通称“攻殻機動隊”のメンバーに、国際手配中の天才ハッカー・人形使いが捕らえられたという報が入る。完全にサイボーグ化し、電脳を有する人形使い。ネットの海から生まれた彼は、自らを生命体と主張し、亡命を提言する・・・。 allcinema ONLINEより
キャスト
【草薙素子(少佐)】田中敦子
【バトー】大塚明夫
【トグサ】山寺宏一
【イシカワ】仲野裕
【荒巻】大木民夫
【中村部長】玄田哲章
【ウイリス博士】生木政壽
【外務大臣】山内雅人
【少女(草薙)】坂本真綾
【人形使い】家弓家正
スタッフ
【監督】押井守
【原作】士郎政宗
【脚本】伊藤和典
【音楽】川井憲次
【キャラクターデザイン】沖浦啓之
【アニメーション製作】プロダクションI.G
感想
先に、続編の『イノセンス』を観てしまったのですが、『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』を先に観る方がより『イノセンス』も理解できると思います。当たり前ですが。
『イノセンス』の記事でも載せてましたが、攻殻機動隊をより理解するために必要な用語をまとめています。
用語解説
【公安9課】草薙素子(少佐)やバトーが所属する、首相直属の内務省特殊実行部隊。主に防諜、対テロなどの任務を担当。
【AI】人工知能。ゴーストをもたないとされるため、人権は認められない。
【義体】義手や義足などのようなサイボーグの体、脳以外を全て義体化したサイボーグは完全義体サイボーグといわれる。
【ゴースト】人間の魂、意識、自我など。人間の脳にのみ存在する。
【アンドロイド】ゴーストを持たないAIによって動く人間型ロボット
【ガイノイド】人間の女性に似せられて作られたアンドロイド。
【セクサロイド】ロボット版のダッチワイフ。
【択捉(えとろふ)経済特区】北海道の東部沖の択捉島にある情報集約型経済特区。どの国の法律も及ばないため、犯罪組織が多く潜んでいる。
【ゴーストハック】ゴースト(意識)を乗っ取る(ハッキングされる)こと。ゴーストハックされた人間は、ハッカーが用意した情報を意識を擦り込まれる。
【ゴーストダイビング】ゴーストをダビング(コピー)して、ロボットに大量複写する技術。ゴーストダイビングは、情報が劣化し、ダビングされたオリジナル(人間)の精神にも負荷がかかり死に至らしめる。
【攻性防壁】防壁の一種。ハッキングしてきた相手の脳を焼き切る反撃システム。
【電脳】脳が直接コンピューターなどとアクセスできるようにしていること。電脳化することにより人間の脳は、端末を介することなくネットワークにアクセスすることができる。そしてネットワークを経由し、脳同士で情報を交換する電脳通信も可能になる。
【マテバ】トグサが愛用している、リボルバータイプの拳銃。
【公安6課】別名、外務省条約審議部。主に諜報を担当する、外務省の情報部隊。
【光学迷彩】光学的に不可視になる技術。素子が使っているのは2902型。
1995年の出来事
公開された、1995年におきた大きな出来事は、「阪神淡路大震災」や「地下鉄サリン事件」などが発生した年である。またバブル経済が終焉し、明るい日本の未来を描くことが難しい時代に突入していく時期でもある。
また、Windows95が発売された年でもあり、雑誌ダイアモンドで押井守監督は、
――当時、テクノロジーを最も身近に感じるものって何でしたか。
パソコン。当時はMS-DOS(マイクロソフト製の基本ソフト)だったかな。
使って初めて実感できたのは、コンピューターが外部記憶装置だということ。純粋な道具でもあるが、自分の記憶を外在化する外部記憶装置でもあり、ある種の能力の拡張ができる。しかもそれは自己完結的なものではなく、メンテナンスとバージョンアップを必要とする。
だからあの作品のテーマってサイボーグであり、AI(人工知能)じゃない。重要なのは、コンピューターが人格を持つAIじゃないんですよ。
と語っている。
少佐がトグサを本庁から、公安9課に引き抜く
映画序盤で触れられているが、「不正規活動の経験ない刑事(でか)あがり。所帯持ち。電脳化していても、脳みそはたっぷり残ってるし、ほとんど生身。戦闘隊員としてどんなに優秀でも、同じ規格品で構成されたシステムはどこかに致命的な欠陥をもつことになる。」という事が、理由である。
違うタイプの人を好きになったりするのは、こういうことだったんですね。それを言葉で聞かされると納得するし、府に落ちました。欠点を補い合う人間らしさ、そう囁くのでしょう、少佐のゴーストが。
プロジェクト2501とは?
「人形使い」の正体は人間ではなく、公安6課が「プロジェクト2501」という計画で作り上げたAI。
日本の外務省が、外交上日本に有利な状況を作り出すために作り上げたプログラムであり、様々な作戦を「ポイント」として計算し、それを上げることを目標に設定して行動させていた。
映画序盤の、離婚調停中の一般人を騙し、妻の気持ちを知るために電脳ハックの技術を教えると称して、実際には外務省大臣の通訳の電脳をハックするテロ事件も、日本にとって厄介者の亡命者であるマレス大佐を国外に追放するために、大佐が「人形使い」に仕事を依頼させるように仕向けた上で、事件を何も知らない9課に捜査させて逮捕し国外追放処分にする。
他にも企業探査・情報収集・工作など、日本の外交上の横やりを押すために様々な仕事を「人形使い」に行わせていた。
攻殻機動隊のはじまり
ここから、映画やアニメ版の『攻殻機動隊』が始まったんですね。今となっては、こんな世界観の映画ってありふれてますが、これが作られたのが約25年前というのが感慨深いです。映画中に携帯電話すらでてこない時代ですよ。トランシーバー使って会話してますからね。
この攻殻機動隊がアメリカで大ヒットしたのが、この暗い世界観の『攻殻機動隊』のはじまりともいわれています。原作の草薙素子は、もっと人間らしいキャラクターなのです。私は、原作読んだことなく、アニメの感じが少佐だと思い込んでいたのですが。原作好きな人にとっては、良くも悪くも大ヒットしたって感じなんでしょうね。『攻殻機動隊』好きの一人なので、原作も読みます!
こんな人におすすめ
- 攻殻機動隊が好きな人
- SFが好きな人
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