イノセンス/2004年/日本

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あらすじ

肉体の機械化が進み、人間と機械の境界が曖昧になった世界。少女型ロボットが、所有権の人間を惨殺する事件が発生。サイボーグの刑事が迫る事件の真相とは・・・

キャスト

【バトー】大塚明夫
【草薙素子(少佐)】田中敦子
【トグサ】山寺宏一
【荒巻(課長)】大木民夫
【イシカワ】仲野裕
【ハラウェイ】榊原良子
【タイプ2053“ハダリ”】武藤寿美
【キム】竹中直人

スタッフ

【監督・脚本】押井守
【原作】士郎正宗
【製作】石井光久
【プロデューサー】鈴木敏夫
【作画監督】黄瀬和哉
【作画監督】西尾鉄也
【作画監督】沖浦啓之
【音楽】川井憲次
【アニメーション製作】Production I.G

感想

『攻殻機動隊』を観たことない人が、いきなりこの映画を観ても、分からない用語でつまずいてしまう可能性が高いので、まずは用語を解説しておきます。

用語解説

【公安9課】バトーやトグサが所属する、首相直属の内務省特殊実行部隊。主に防諜、対テロなどの任務を担当。
【AI】人工知能。ゴーストをもたないとされるため、人権は認められない。
【義体】義手や義足などのようなサイボーグの体、脳以外を全て義体化したサイボーグは完全義体サイボーグといわれる。
【ゴースト】人間の魂、意識、自我など。人間の脳にのみ存在する。
【アンドロイド】ゴーストを持たないAIによって動く人間型ロボット
【ガイノイド】人間の女性に似せられて作られたアンドロイド。
【セクサロイド】ロボット版のダッチワイフ。
【択捉(えとろふ)経済特区】北海道の東部沖の択捉島にある情報集約型経済特区。どの国の法律も及ばないため、犯罪組織が多く潜んでいる。
【ゴーストハック】ゴースト(意識)を乗っ取る(ハッキングされる)こと。ゴーストハックされた人間は、ハッカーが用意した情報を意識を擦り込まれる。
【ゴーストダイビング】ゴーストをダビング(コピー)して、ロボットに大量複写する技術。ゴーストダイビングは、情報が劣化し、ダビングされたオリジナル(人間)の精神にも負荷がかかり死に至らしめる。
【攻性防壁】防壁の一種。ハッキングしてきた相手の脳を焼き切る反撃システム。
【電脳】脳が直接コンピューターなどとアクセスできるようにしていること。電脳化することにより人間の脳は、端末を介することなくネットワークにアクセスすることができる。そしてネットワークを経由し、脳同士で情報を交換する電脳通信も可能になる。
【マテバ】トグサが愛用している、リボルバータイプの拳銃。

押井守監督

1995年に『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』が劇場公開された。先鋭的な映像美で、日本のみならず世界でも絶大な評価を得ている。日本の映像作品としては初めて、米ビルボード紙でセルビデオチャート1位を獲得する。

ジェームズ・キャメロンやウォシャウスキー兄弟といった、有名なハリウッド監督たちに多大なる影響を与えている。

もしかしたら、『攻殻機動隊』がなければ『マトリックス』も生まれていなかったかもしれない。マトリックスでもう一つ余談だが、主役のネオの配役は当初、ウィル・スミスの予定だったが、台本が理解できずに、同じ時期に出演依頼があった『メン・イン・ブラック』を選択した。名作の裏には、こんな物語もあったりするんですよね。

『攻殻機動隊』観ててもやっぱり難しい?

セリフがいろんな所から引用されていたり、用語が難しかったりで理解し難い映画なように感じますが、ストーリーは意外と単純だったりします。ただ、一回も『攻殻機動隊』を観たことない人は、チンプンカンプンで映像が綺麗くらいの印象しか残らない映画だと思います。

草薙素子(少佐)がなぜ、失踪しているのか?も気になるところだと思いますが、それは前作の『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』で凄腕のハッカー“人形遣い”との戦いでネットの海の一部となっているためです。最後、少佐が人形の中に、自身のゴーストを入れ込んでサポートし、「バトー、忘れないで。貴方がネットにアクセスするとき、私は必ず貴方の傍にいる。」という台詞は感動的でした。

小ネタ

  • バトーがゴーストハックされた飲食料品店のシーンで、「三次元の箱庭を作り、デジタル撮影をしたらどうなるか?」との発想で、膨大な量の作業時間が、あのシーンに費やしています。このワンシーンを製作するのにかかった時間は、およそ1年以上です。
  • スタジオジブリでお馴染みの、鈴木敏夫がプロデューサーとして参加しており、押井守監督からは「映画の内容に口を出すな」と釘をさされていたが、従来通りのやり方を貫き、当初の映画のタイトルは「攻殻機動隊2」だったが、『イノセンス』に変えさせしまった。他にも「挿入歌をいれよう」や「メインビジュアルは犬にしよう」など熱心に押井守監督を説得し、最終的には納得させた。恐るべき、鈴木敏夫の交渉術。

こんな人におすすめ

  • 『攻殻機動隊』が好きな人。
  • アニメが好きな人。
  • SFが好きな人。

毎日ブログ更新 #6

評価

☆3.9/5

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